先月石垣島の琉球ガラスの工房でグラスを作りました。
現在自宅で使っているのですが「このキレイな琉球ガラスの由来はなんだろう」と思いその歴史を調べてみました。
昔は飲み物を入れる容器はガラス瓶がポピュラーでした。
沖縄なので、本土からの輸送の際に割れやすいということで、沖縄の地にガラス瓶の工場ができるようになります。
しかしながら戦争で工場はなくなり、またガラスの原料も不足してしまいました。
そこで当時のガラス職人達が新たに目をつけたのは、米軍が飲んだジュースやお酒の廃瓶です。
この瓶で作った再生ガラスが琉球ガラスのはじまりだそうです。
琉球ガラスの特徴の一つに”気泡”がありますが、
元々再生ガラスですので、ラベル等の不純物によって気泡が入りやすいことに由来しています。
ちなみにですが、北海道で有名な小樽のガラスの由来は、石油ランプや漁業用の浮き玉で、
当たり前ですが琉球ガラスとはまったく異なります。気泡という特徴は小樽のガラスにはありません。
歴史を知ると両者の違いが分かり、より自分の作品に愛着が湧くとともに、沖縄だから作れたという特別感が感じられて非常に良かったです。
物自体にももちろん価値はありますが、歴史背景や自分で作ったという体験が付加価値を与えるものだと学びました。
物も歴史も思い出も大切に過ごしていきたいと思います。