社員コラム(F.D)『ベーシックインカムについて考える』

最近、近年まれに見る天変地異や現在の新コロナウイルスの影響により
普段通り仕事をし、生活費を稼ぐということが当たり前に出来なくなるケースが多くなっています。
そこで最近また注目を浴びているのが「ベーシックインカム」といわれる制度です。
日本語にすると「基本所得」、「最低所得保証」などと言われるもので、
例えば何もしなくても毎月、決められた一定の現金が政府から支給されるというものです。
そんな何もしないでお金が手に入るという夢のような制度ですが
病気や障がい者など働くことが困難な方にでも一定の生活水準が保証されるということもあり
世界では実現に向けていろいろ動き出しているようです。
2016年にスイスで、ベーシックインカム導入を問う国民投票が行われました。
結果的に否決されましたが、国民の約25%の人々は賛成。
さらに、オランダやフィンランドでのベーシックインカムの政策実験や
韓国の地方自治体での現金給付など、世界各国でベーシックインカムが話題となっています。
日本でも給付金が決定しましたが、これが毎月支払われるのがベーシックインカムと言えるでしょう。
しかし財源はどうするのでしょうか。日本でこの制度を導入するには100兆円必要と言われています。
まさに一年分の国家予算です。
しかし日本は日銀の80兆円の国債バラマキや無駄な公共事業への財政投融資、
アメリカを意識した過剰な軍事費など国民にとって本当に必要なのかという財源があります。
そういったお金を国民一人一人に当てたほうが良いのではないのかという意見もあります。
また、一定のお金が手に入るなら働かなくなるとデメリットを指摘する声もありますが、
この制度は働く=お金を切り離すことがそもそもの目的であり、
お金があるから働かないという発想がそもそも生まれないようにするものでもあります。
生活を意識して失敗することを恐れていた仕事も挑戦しやすくなる、
強制的に選んでいた業種から選択出来る業種へ。
ワーキングプアの対策、犯罪の減少などメリットもあり
日本の発展に大いに役立つ制度という意見もあるようです。
大半の仕事をAIやロボットが担う世の中になればなおさら必要となる制度ではないでしょうか。
どちらにしろ、良い面、悪い面あると思いますが、社会が大きく変りつつ現在、
いろいろな事例を考慮してみることが必要だと思いました。

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